沿岸漁業復活プロジェクト委員会


委員長 多部田 茂
Tabeta Shigeru
東京大学
教授

我が国は、経済の成長戦略、雇用の増進、地域再生など多くの課題を抱えています。この課題解決に向け、総延長35,000kmという世界第6位の海岸線を有する海洋国家日本の国土力(領土と資源)を有効活用することが効果的であると考えられます。しかし、日本の沿岸は約5,000kmが磯焼けの状態にあり、毎年50km磯焼けが進行しています。この磯焼けした沿岸域の自然回復を図り、本来の生態系を再生することは、沿岸域の自然を回復し、水産資源の向上に貢献します。
さらには、沿岸漁業の復活にもつながり、減少傾向にある漁業従事者の増加や、食用魚介類自給率向上、地域の成長戦略及び雇用創出にも、大きく寄与すると思われます。
また、沿岸域の自然回復は、海洋国家日本の特性を活かした環境問題への取り組みとしても期待が大きいと思われます。
当委員会は、このような国土の地政学的ポテンシャルを活用し、日本の新たな成長戦略の大きな柱として、沿岸漁業再生を位置づけるため、平成22年(2010)に設立しました。
東日本大震災後は、大きな被害を受けた東北の水産業の復興に寄与すべく検討を重ね、対象地域を釜石市とし地元と連携して同地域の水産業・水産加工業の復旧・復興に取り組み、活動を展開しました。

活動方針

  • 持続可能な日本の沿岸域海洋産業の育成策として、漁場再生、漁業の近代化策を検討、水産資源量・漁獲高向上を目指します。
  • 漁業の高付加価値化を目標とし、1次産業(水産業)と2次産業(水産加工業)、さらには都市部との流通・市場とのネットワークの構築により3次産業を取り込むことにより、漁業漁村の6次産業化を推進します。
  • 藻場再生によるCO2固定化を世界に先駆けて、日本での標準化・ルール化を目指します。

活動実績

政策提言

  • 平成27(2015)年3月

『「沿岸漁業新生」への提言』を水産庁の本川一善長官へ手交しました。

『「沿岸漁業新生」への提言』

委員会

平成22年(2010)の設立以来、11回の委員会を開催。

シンポジウム

平成24年(2012)6月 魚のまち復興シンポジウム
釜石市とJAPICの共催により東京にて開催。当日は、100名を超える参加者に加え、会員社食関係約25社も集め、釜石の水産加工業者との商談会も実施。実際のビジネスにつながり、実効ある被災地支援となりました。